住宅ローンの金利がいよいよ上昇!大幅上昇する前にやるべき事って?
13年ぶりの水準も。2024年6月より大手メガバンク・ネット銀行の住宅ローン金利上昇
住宅ローンの金利は日銀による超低金利政策の影響で長らく低金利が続いており、日銀によると2024年の1月~3月期の国内銀行の住宅資金の融資実行額は4兆6,388億円となっており、利用者は近年増加傾向にありました。
住宅ローン利用者のうち3割の方が固定金利型の住宅ローンを利用してきましたが、長期金利の上昇を受けてついに2024年6月から大手銀行・ネット銀行の住宅ローンの固定金利が引き上げられました。メガバンクの中には約13年ぶりの水準に達しているところもあり、これから固定型で借入れを希望するお客様にとっては“支払い増”が心苦しいところです。
今後も高水準が続く場合、7月以降も金利上昇が危ぶまれます。
【大手メガバンクの6月の住宅ローン金利】
三井住友銀行 |
年1.75% (+0.05%) |
みずほ銀行 |
年1.55% (+0.05%) |
三菱UFJ銀行 |
年1.2% (+0.14%) |
りそな銀行 |
年1.83% (+0.05%) |
三井住友信託銀行 |
年1.445% (+0.1%) |
※表内は10年固定の最優遇金利
楽天銀行 |
年1.792% (+0.082%) |
auじぶん銀行 |
年1.355% (+0.10%) |
住信SBIネット銀行 |
年1.413% (+0.090%) |
PayPay銀行 |
年1.215% (+0.060%) |
ソニー銀行 |
年1.466% (+0.126%) |
※表内は10年固定の最優遇金利
変動型の金利
住宅ローンのなかで“半年ごとに金利の見直しがあり、金利市場の変動によって返済額が上下するタイプ”が「変動型金利」です。ローン利用者全体のうちおよそ7割の方が「変動金利」を利用していますが、今回変動金利について、メガバンクは基準金利を2.475%で据え置く形となりました。
ネットバンクはイオン銀行と住信SBIネット銀行は3月のマイナス金利解除後、すでに基準金利引き上げに踏み切っており、楽天銀行も6月から1.333%(+0.02%)に引き上げています。
三井住友銀行 |
0.475% |
みずほ銀行 |
0.375% |
三菱UFJ銀行 |
0.345% |
楽天銀行 |
0.683% |
auじぶん銀行 |
0.319% |
住信SBIネット銀行 |
0.298% |
PayPay銀行 |
0.315% |
ソニー銀行 |
0.397% |
※表内は変動型の最優遇金利
住宅ローンの金利上昇を受けて、利用者の借入が鈍る恐れが予想されますが各銀行の対策はどうでしょうか。
「短期プライムレート」というものがありますが、「プライムレート」は銀行が企業に貸し出す際の金利なのですが、住宅ローンの変動金利は新短期プライムレートに連動して決められているのです。
「短期プライムレート」は銀行ごとに定められているものですから、金利上昇の対策も各銀行ごとの判断に任されるでしょう。
シェア拡大目的の金利引き下げキャンペーンを行ったり、資産価値の高いマンションのローンのみ金利を下げる、優良な新規顧客には金利を優遇する、はたまた据え置きで様子を見て施策を打ち出す、など各金融機関で様々な対応がささやかれており、今後の動向に目が離せません。
やはり借入は今がおすすめ!
金利上昇を受けて、「変動型」か「固定型」どちらを選ぶか頭を悩ませているお客様も多いと思います。
変動金利の場合、「基準金利(店頭金利)」は10年以上前から金利が変わっていないのですが、各金融機関が市場の動向によって独自に定めている「優遇幅(最終的にローン契約に用いられる利率)」は10年前に比べて大きくなっています。
しかしながら、マイナス金利の解除を受けて今後引き下げ率が低くなる可能性は考えられます。
このことから、変動金利においても「借り時」は“今!”と言えるかと思います。
変動型と固定型で悩まれている方も多くいらっしゃるかもしれません。変動型の場合、金利が大幅上昇すれば“支払い増”になり家計が困窮する『リスク』があるため、生活にゆとりがない場合、金利差があろうとも将来的な返済額を考え固定金利がお勧めであるという基本のスタンスは変わらないでしょう。
いずれにせよ「これから金利が上がるかもしれない」というリスク回避のためにも、マイホーム購入はお早目をお勧めします!
住宅ローンについてのお問合せやご相談はこちらから